脳血管性認知症
脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの「脳血管の異常」が原因で起こる認知症の一種です。脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳細胞が損傷を受け、その結果として記憶力や判断力、感情のコントロールなどに支障をきたします。高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病が原因となることが多く、予防には日々の健康管理が重要です。
このタイプの認知症は、ある日突然症状が現れる「まだら認知症」が特徴で、比較的はっきりした発症のタイミングがあるのが特徴です。症状としては、記憶障害のほか、感情の起伏が激しくなったり、歩行が不安定になったりすることもあります。また、症状の進行が段階的な点も特徴で、一時的に改善したように見えることもあります。
治療としては、再発予防のために血圧や血糖値のコントロールを行いながら、リハビリや薬物療法を併用します。早期発見と適切な治療が、進行を遅らせる大きな鍵となります。家族やまわりの理解と支えも欠かせません。認知症への正しい理解が、本人と家族にとって穏やかな生活を守る第一歩となります。

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